Case Study

Megatouchは中国、成都市に拠点を置くゲーム開発スタジオで、2〜3年前からこの地域で増加しているハイパーカジュアルゲームに注目した小規模なデベロッパーです。Megatouchは、最新作Giant Wantedをヒット作に育てるために、Supersonicとの提携に乗り出しました。初期のプロトタイプではCPIの低下やゲーム内指標の改善に苦労しましたが、忍耐強く改善を続けたことで、Giant WantedはAndroidで1位に、そしてiOSで3位になっています。

今回はMegatouchの創設者であるWei Zhang氏に、Supersonicと提携し、課題を乗り越えてGiant Wantedをチャート上位のゲームに育て上げた体験について伺います。

中国初のハイパーカジュアルゲームデベロッパーの一人

私は、当時数少なかった中国のハイパーカジュアルゲーム開発スタジオの一つ、SupertapXでゲーム業界でのキャリアを始めました。そこではTappy Shotsというゲームをローンチし、大きな成功を収めた経験があります。この成功は、中国の市場がハイパーカジュアルゲームを受け入れる準備ができていることを表していました。

そして、ハイパーカジュアルゲームが中国においてメジャーで収益性の高いヒットになる可能性を感じた私は、自分のスタジオを創設しました。ハイパーカジュアルゲームはリスクが小さいため、私たちのような小さなスタジオにとって最適なジャンルです。他のジャンルでは何か月、もしくは何年もの時間と資源を投資しなくてはいけないのに対して、ハイパーカジュアルではゲームをデザインしてテストするスピードが速いため、試行錯誤するためのコストが低く済むのです。

Megatouchを創設したあとは、15人のチームにまで成長し、3つのハイパーカジュアルゲームをローンチしました。そして、Giant Wantedのアイデアが浮かんだのです。

大きなアイデアをひらめいた

Giant Wantedのコンセプトは、チームでアイデアを出し合っているときにひらめいたものです。はじめは、近距離で壁を打ち抜くシューティングゲームについて話し合っていました。そこでプログラマーの一人が、ユーザーが壁や建物を打ち抜きながら攻撃できる巨人を作るというアイデアを思いついたのです。チーム全員がこのコンセプトを聞いてワクワクしましたね。

そこで、プロトタイプを作成し、Supersonicと提携してテストを行った結果、以下のような指標になりました。

  • CPI:$0.41 
  • D1 リテンション率:13%
  • D0 プレイ時間:250秒

CPIは比較的高いほうでしたが、Supersonicにこのコンセプトの可能性を感じさせ、ゲームの制作を進めるのには十分な数値でした。チームで協力してCPIを低下させると同時に、ゲーム内指標、とりわけリテンション率をアップさせることに取り組みました。

明確さとユーザー体験を重視した

どのようにゲームを改善できるか、私たちはSupersonicと意見を交わし、エンゲージメントを改善するために多くの異なるバージョンのゲームプレイを試しましたが、CPIは不安定なままでした。例えば、初期のゲームプレイでは、ユーザーが巨人を攻撃しているときにカメラを水平に動かしていましたが、このゲームプレイを基盤としたクリエイティブのCPIは$1で、スタート時点の$0.41よりもかなり高くなってしまっていました。

そのとき、Supersonicのクリエイティブチームが、効果の高いクリエイティブの要素をゲームプレイにも使用する提案をしてくれたのです。成功していたクリエイティブにはスナイパーが巨人を撃つシーンが使用されていたため、似たデザインとカメラアングルを使用して、ユーザーがスナイパーとして巨人を撃つことができるゲームプレイを作成しました。私たちは過去にハイパーカジュアルのシューティングゲームをローンチし成功した経験があったため、この経験を活かせば素晴らしいシューティングゲームを作れると思いました。クリエイティブの要素をゲームプレイに含めるだけでなく、それに加えてコアのゲームプレイを磨き、巨人を見つけやすく、倒しやすいように改善したのです。

そして、さらにKPIを改善させるためにSupersonicのチームがユーザー指標を深く分析したところ、レベルの間でユーザーの離脱が多いことが判明しました。この問題をさらに調査すると、ロード時間とUIに問題があることが分かったのです。このような分析をもとにゲーム内のフローを円滑にした結果、ゲームプレイを改善したこととも合わさり、ユーザー体験が改善されてゲーム内指標が向上しました。

私たちはGiant Wantedに多くの変更を加える必要がありましたが、この反復プロセスは効率的でスピーディーでした。Supersonicのフィードバックは素早く、私たちも迅速に対応していました。ハイパーカジュアルゲーム業界はとても競争的で変化が目まぐるしいので、スピーディーに取り組んでくれたことに感謝しています。

次のステップとして、グローバルローンチの前、最後の最適化をするためのA/Bテストを行いました。例えば、巨人を倒す決定打となったショットはズームインされ、スローモーションで見せることにした結果、D1リテンション率が29%に増加しています。

リテンション率は37%以上に向上し、Androidで1位を獲得

ゲームプレイとUIの改善、そしてA/Bテストのおかげで、Giant WantedはiOSにおいて以下のような指標を達成しました。

  • CPI:$0.29
  • D1 リテンション率:37.8%
  • D7 リテンション率:7.3%
  • D0 プレイ時間:1060秒

収益を上げながら成長できるほどに低くなったCPIと、当初のプロトタイプの数値であった13%よりも大幅に高くなったリテンション率をもって、私たちがグローバルローンチをする準備は整いました。Giant Wantedはすぐにチャートを上り詰め、Androidで1位、iOSで3位を獲得しています。

忍耐は報われる

Supersonicと共に私たちは、高いCPIと低いリテンション率という当初の課題を乗り越えることができました。Supersonicのチームは素早く、そして素晴らしいフィードバックをくれました。彼らのアイデアを実行することで、磨き上げられ完成されたゲーム、ユーザーに愛されるゲームを作り上げることができました。

「Supersonicのチームは素早く、そして素晴らしいフィードバックをくれました。彼らのアイデアを実行することで、磨き上げられ完成されたゲーム、ユーザーに愛されるゲームを作り上げることができました」

- Wei Zhang氏、Megatouchの創設者

ゲーム内容の参考になったクリエイティブから、ユーザー指標の分析を手伝ってくれ、改善案を提案してくれたオペレーションチームまで、Supersonicのチームが共有してくれた内容はすべてとても重要なものでした。また次のゲームでSupersonicと提携し、世界中のユーザーが楽しめる体験を作り上げることができる機会を楽しみにしています。

 

Let's put these tips to good use

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