この記事は、pocketgamer.bizに掲載されたものです。
data.aiによると、2021年5月の時点で、モバイルゲーム上位15個のうち11個がハイパーカジュアルゲームでした。2023年5月までに、ランキングからわずかに2つタイトルが減少しました。
モバイルゲームでの成功が難しくなり、既存のゲームと既存のユーザーからできるだけ収益を引き出すことに新たな焦点を当てるようになっていることを、多くの業界人は共感できるでしょう。これは、より多様な収益化ツールをゲームに取り入れることも意味しています。主にインタースティシャルに依存するハイパーカジュアルゲームは、より高いライフタイムバリュー（LTV）を創造するという目標にカジュアルゲームの要素を融合した、よりハイブリッドな収益化アプローチに進化しています。
ハイブリッドカジュアルゲームに移行したい開発者にとっては、市場の変化がなぜ起こったのかを理解し、適応する方法を学び、移行する際にどこに注力するべきかを見出すことが重要です。
市場の動向
過去数年間で、CPI（インストールあたりのコスト）の増加によりUA（ユーザー獲得）のコストが増加し、それに連れてeCPM（広告インプレッション1,000件の平均収益）が減少しました。これにより、これまで非常にうまく機能していた古典的な「高スケール、低LTV」ハイパーカジュアルゲームの方式で利益を上げることは、かなり困難になりました。
ハイパーカジュアルゲームはまだ存在し、大きな成功を収めることもできますが、リテンションベンチマークを満たすのは難しく、同じLTVに到達するにはより高いエンゲージメントが必要です。
今後について
常に市場は変化に反応して適応し、変化に対処する革新的方法があります。その方法の一つがハイブリッドカジュアルゲームです。このジャンルには、ハイパーカジュアルゲームと区別する4つの重要な要素があります：
#1 ハイパーカジュアルゲームのようなシンプルで市場性のあるコアゲームプレイで、CPIのスケールが大きくなり、CPIが低くなる
#2 LTVにプラスの影響を与えることができ、より深いゲーム体験を可能にする強力なコアメカニック
#3 ゲームの長期的目標、堅実な経済、メタゲームを可能にする、より深いゲームループ
#4 インタースティシャルに焦点を当てた収益化から動画リワードへのシフトにより、収益の増加とリテンションの向上を実現
ゲームループを深める：ハイブリッドな収益化の鍵
開発者が試みている最も重要な変化は、ゲームループを深化させ、プレイヤーがゲームにもっと長くエンゲージするように動機付け、最終的にはより多くのアプリ内課金（IAP）とアプリ内広告出稿（IAA）に関与させることです。
ゲームの成功には、さまざまな要素のバランスが取れている必要があります。これには以下の内容が含まれます：
- 短期・長期目標：レベル獲得などの短期目標をメタゲームが提供する長期目標に正しく組み合わせる必要があります。
- 強い経済性：ゲームエコノミーとオファーのバランスが取れており、達成可能で到達可能なチャレンジの余地がなければなりません。
- レベルデザインの進行：これは、誰かをゲームに引き留める主要素です。プレイヤーは、レベルデザインからキャラクターのスキル、構築しているメタコンセプトまで、ゲームのあらゆる部分で、進行している感覚を感じたいのです。
- チャレンジ：チャレンジは、動画リワードやIAPを通じてアンロックできるプレミアムコンテンツをオファーする適切な環境を作りだすために、ゲーム内でチャレンジやプレッシャーポイントを作成することが重要です。
- メタ：メタゲームの追加は、プレイヤーがゲーム内通貨を使える環境作りに重要です。
バランスの取れた収益ミックスの作成
ハイブリッドカジュアルゲームデザインを計画するとき、アイデア考案、ベンチマーク、テストのフェーズは、ハイパーカジュアルファネルとは大きく異なるものとして際立っています。このように、それらは、動画リワードとIAP収益ミックスを成功させるために重要です。
アイデア考案
深いゲームループと高いユーザーモチベーションを作るには、より高度な計画が必要です。特に収益化戦略は、他のゲーム要素とうまく結びついている必要があります。収益化戦略を計画する際には、チャレンジについて事前に考えることが不可欠です。プレイヤーが勝つ必要性を感じ、もう少しで勝てる感覚になるような、適切な難易度でプレーする必要があります。これが適切に行われれば、動画リワードを見たり、購入したりできるようになります。また、プレイヤーがチャレンジをコントロールできると感じる、意味を持つアップグレードシステムも必要です。アップグレードの必要性と影響が明確であれば、ゲームの進行を速める、レベルをスキップする、またはどんなチャレンジであれ、彼らはそれに対して「支払う」可能性が高くなります。
強力なコアゲームプレイ、チャレンジ、意味を持つアップグレードシステムの組み合わせは、強力でより良いゲーム内経済をもたらします。プレイヤーがIAPでアップグレードするか、動画を見るか、または必要なコインを得るためにプレイを続けるかを検討するとき、最初の2つのオプションのいずれかを選択することは、経済性が強く、ゲーム内経済と経験値のつながりが強い場合にのみ可能です。
これらはすべて、従来のハイパーカジュアルのコンセプトでも可能です。違いは、より豊かなゲーム体験を生み出すために、コンセプトがどのように進化するかです。
ベンチマーキング
ハイパーカジュアルゲームでは、ゲームが主にインタースティシャルの予測可能な頻度に依存するため、CPI、リテンション、プレイタイムが良好な収益性の指標となります。しかし、ハイブリッドカジュアルゲームは、プレーヤー主導でインタースティシャルの予測可能性を欠いているため、主な収益化機能として動画リワードとIAPを使用しており、同じ方式が適用されません。高いリテンションと高いプレイタイムは、高いLTV（むしろ高い動画リワードとIAPエンゲージメント）と必ずしも相関しないため、ハイブリッドカジュアルゲームには新しいベンチマークが必要です。
例えば、敗率を調べてみましょう。この理想的な勝敗比率は、プレイヤーがゲームにエンゲージし、行動を起こすモチベーションを維持するでしょう。これを正しく測定するには、D0（0日目）からゲームプレイに動画リワードを組み込む必要があります。プレイヤーには、動画リワードを見る理由が必要で、この理由はD0から明確でなければなりません。そうでなければ、ゲームのLTVに悪影響をもたらします。
テスト
セールスポイント（レベルの復活、スキルのアップグレード、ブースターの獲得など）は、動画リワードエンゲージメント向上のために、ゲームプレイを何か調整する必要があるかどうかを示すため、ゲーム内でどの程度効果的かを理解することが重要です。
ユーザーはセールスポイントに最大限エンゲージしていますか？ セールスポイントは拡大可能ですか？ テストを通して、レベル終了方法の変更必要性、難易度の過多、販売物に十分な価値がないことなどの結果が示される可能性があります。動画リワードが最初から強力でなかった場合、ゲーム開発の後半で改善するのは難しいため、テストはD0から行う必要があります。
それは、リワード、パワーアップ、エネルギーなどの獲得オプションとチャレンジのバランスを取ることです。このスイートスポットを見つけるためのテストは、動画リワードからの収益規模を最大化するために不可欠です。
CPI、リテンション、プレイタイムがハイパーカジュアルゲームの優れたLTV指標であるなら、ハイブリッドカジュアルゲームでは、動画リワードエンゲージメントレートは、4番目に注意すべき指標として加えられます。
より深みのあるゲームプレイでLTVを向上
CPIが非常に低いゲームを作成することは依然として可能ですが、かなり難しいでしょう。この新しいトレンドに適応しようとする場合、より深いゲームループを作成してLTVを向上させることに集中する必要があります。これには、インタースティシャルへの依存度を低めて、動画リワードの比率を高めた収益化戦略を含みます。ハイパーカジュアルプロトタイピングの効率と手法を維持しながら、コアゲームプレイの評価を注視し、市場でのポテンシャルが高い場合は、ハイブリッドレイヤーを実行することが重要です。
Let's put these tips to good use
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