ゲームやビジネスを成長させ、開発者としてのスキルを向上させる最善の方法は、ハイパーカジュアルゲームのパフォーマンスについて、より高い透明性を得ることです。しかし、パブリッシングのすべての段階で詳細に指標を確認するのは、必ずしも簡単なことではありません。多くの場合、設定や正しい情報の入力、数字の分析には、多くの手動による作業にかかるリソースと時間が必要です。それも、データへのアクセス権が与えられている場合に限ります。Supersonicのプラットフォームだけで利用できる3つの新しいツールによって、パブリッシングの全段階における透明性に対するSupersonicのホワイトボックスアプローチがさらに充実しました。
今回は、これらのツールを一から構築することに貢献したSupersonicのプロダクトマネージャーであるMeital Uziel氏が、ゲームのパフォーマンスと健全性をシンプルかつ視覚的に把握するためにこれらのツールをどのように使用できるかについて解説します。
1. マーケタビリティ(市場性)ツール:プロトタイピング時の精度を向上
プロトタイピングの際に直面する大きな課題の1つは、ゲームが確実にコスト効率良くスケール化できるかどうかを確認することです。Supersonicの新しいマーケタビリティツールは、プロトタイプを次の段階に進めるかどうかをより正確に判断するために役立ちます。スケールに必要なCPIを把握し、イテレーションを行う価値があるか、次のコンセプトに移行するべきかを判断できます。
このツールは、SDKと、Facebook、TikTok、ironSourceなどのソーシャルソースの両方を含む複数のチャネルでプロトタイプをテストします。これにより、グローバルローンチの際にゲームがスケールできる可能性を証明する最善の機会が得られます。異なるチャネルはそれぞれ、プロトタイプが魅了する可能性のある異なるオーディエンスを持っているからです。たとえば、ソーシャルチャネルでスケールできないからといって、SDKネットワークでオーディエンスを見つけられないというわけではありません。さらに、クリエイティブの勝率、枠、CPIなど、ツールでは複数の要素が考慮され、それぞれの要素の重み付けが異なります。より正確なテストを実行することで、ヒットゲームをパブリッシングする機会を逃す心配がなくなり、次のアイデアにこれまで以上にすばやく進むことができます。これまでは、特にFacebookとTikTokのCPIベンチマークが異なることから、テスト結果を手動で分析することは複雑な作業でした。しかし、Supersonicのマーケタビリティツールは、ベンチマークの計算から結果の解釈まで、すべてに対応しています。このツールはわずか数日でプロトタイプのマーケタビリティを1~5の1つの統一スコアで評価し、ビルドを開始するために必要なものがゲームに揃っているかどうかを示します。
プロトタイプのマーケタビリティを1~5の1つの統一スコアで評価し、ビルドを開始するために必要なものがゲームに揃っているかどうかを示します。
ゲームのマーケタビリティをより確実に把握することで、マーケタビリティのあるアイデアだけに集中し、一方でスケールの可能性が低いコンセプトを構築するための時間とコストは節約できます。
また、このツールは、パブリッシングを進めるかどうかに関する意思決定プロセスについて、透明性の高い見解を提供します。たとえばTall Man Runは、プロトタイピング時にマーケタビリティツールを使用した結果、5点満点中4点を達成しました。この評価によってコスト効率良くスケールできる可能性が高いことが証明されたため、パブリッシングを進めることにしました。その結果、iOSとAndroid両方のアプリストアで第1位に到達し、大きな利益をあげることができました。
2. レベルアナリティクス:ゲーム内最適化をシンプルに
通常、ゲーム内のパフォーマンスを分析するには、専用のプラットフォームを用意し、レベルを手動で入力する必要があります。この時間のかかるプロセスに続いて、ゲームの適切な部分を確認し、関連データを抽出し、それが何を意味するかを理解して、最適化のための措置を講じる必要があります。レベルアナリティクスは、Supersonicの開発者パートナーだけが利用できるツールです。このツールは、ゲームのパフォーマンスレベルをできるだけ簡単に掘り下げることを可能にします。手動の設定やデータ抽出はもう必要ありません。管理画面でゲームを選択するだけで、すべてのビルドが自動的に表示されます。次に、各ビルドのレベルアナリティクスを掘り下げ、比較し、データを視覚化して、全体的なパフォーマンスを1か所で簡単に把握できます。ユーザーがゲームをどのようにプレイしているかについて洞察を得るにつれ、このデータを使用してレベルを最適化していくことができ、これは、リテンションを高めてプレイ時間を延ばすことにつながります。レベルパフォーマンスの分析と把握については、レベルアナリティクスツールの主なKPIである「3つのC」に絞り込みました。
- 完了率(Completion rate):レベルを完了したユーザー数
- 継続率(Continue rate):前のレベルを完了した後、次のレベルを開始したユーザー数(ドロップオフ率に類似)
- コンバージョン率(Conversion rate):前のレベルを開始してから次のレベルを開始したユーザーの割合(前のレベルを開始してからスキップした場合など)
これらの指標を使用してゲーム内のパフォーマンスをきめ細かく把握し、インサイトをすばやく抽出できます。さらに、これらのKPIを使用してA/Bテストの効果を調べることができます。レベルの長さを変更すると継続率にどのような影響を与えるか、動画リワードをレベル完了後ではなく開始前に導入すると完了率に影響を与えるのか といった質問に対する回答を、このツールを使用して簡単に得ることができ、ユーザーが各レベルでどのようにプレイしているのか知ることができます。
3. クラッシュセンター:ゲームの健全性と安定性の全体像を把握
レベルアナリティクスと同様に、クラッシュセンターはゲーム内のパフォーマンスに関して高い透明性を提供することに重点を置いています。このツールの目標の1つは、ゲームの健全性を大まかに理解できるようにすることです。Firebaseなどのプラットフォームのように、各バグの具体的な技術情報を提供することを目的としたツールではありません。また、問題が発生した場合は、いつでもSupersonicチームのサポートが得られます。このツールを使用してできるのは、OS、日付、国、ビルドなどの特徴に基づいてフィルタリングすることで、さまざまなゲームの安定性を比較することです。
また、このツールを使用することで、複数の外部プラットフォームに移動したり、切り替えたりする必要なく、ゲームの安定性とパフォーマンスの関連性を確認することもできます。たとえば、レベルアナリティクスで、特定のレベルで完了率が低いことがわかったとします。クラッシュセンターを見れば、ゲームの安定性に関する問題を特定し、それがコンテンツ上の問題なのか技術的な問題なのかを確認できます。両方のツールを使用すると、プレイヤーがゲームをどのようにプレイしているかを完全に理解し、影響力の大きい最適化を行うために必要なデータをすぐに入手することができます。
レベルアナリティクスとクラッシュセンターの両方を使用すると、プレイヤーがゲームをどのようにプレイしているかを完全に理解し、影響力の大きい最適化を行うことができます。
クラッシュセンターは、プロトタイピングの際にも便利です。ゲームをテストするときは、コンセプトにマーケタビリティがあることを確認する必要があります。これは、技術的な問題があり、クリーンなテストの邪魔になっている場合、簡単なことではありません。ツールを使用してクラッシュを特定し、安定性を確認することによって、コンセプトの可能性を証明する公正な機会を確保できます。
ヒットゲームを成長させるワンストップソリューション
これらの新しいツールはすべて、あらゆる角度から、またパブリッシングプロセスのあらゆる段階において、ゲームパフォーマンスに関する完全な透明性をもたらします。マーケタビリティテストの結果、ゲーム内の健全性、レベルのパフォーマンスをすべて1か所で把握できるため、収益性の高いゲームをテストし、成長させることがこれまで以上に簡単になります。これらすべてに加えて、独自のナレッジベースの構築に役立つデータに完全にアクセスすることができます。
マーケタビリティテストの結果、ゲーム内の健全性、レベルのパフォーマンスをすべて1か所で把握できます。
これらのツールを提供するパブリッシャーはSupersonicだけです。そしてこれらすべては、パブリッシングのあらゆるプロセスにおいてより高い透明性を提供する、Supersonic Differenceの一環です。プロトタイピングとゲームの成長を超高速化させる、これらのツールの詳細を知るには、パートナーの方はプラットフォームにサインインしてください。まだサインアップしていない方は、こちらから登録して最初のゲームを申請できます。
Let's put these tips to good use
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